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トピックスitiran

「休憩と待機の違い理解していない」 (2021/06/27)


ドライバーに改善基準告示を徹底


トキハマエキスプレス





トキハマエキスプレス㈱(原田幸之助社長、大阪府岸和田市)は、ドライバー全員に改善基準告示の内容を教え、時間管理を徹底している。改善基準告示について、わかりやすい言葉で解説した資料を作成し、ドライバーが理解するまで繰り返し指導する。
改善基準告示で使用される用語については、次のように教えている。
●「運転時間」=運転している時間。
●「作業時間」=積み込み、荷降ろし、荷締め、点検など。
●「待機時間」=積み込み、積み降ろしの際に待たされる時間。
●「労働時間」=運転時間、作業時間、待機時間の合計。
●「休憩時間」=自分の自由に過ごせる時間。
●「拘束時間」=労働時間と休憩時間の合計。
●「休息」=その日の運行を終了して次の運行開始までの自由に過ごせる時間。
 原田社長は、「休憩と待機の違いを理解していないドライバーが多すぎる。経営者でも理解していない人がいる。デジタコを付けていても、ボタンを正しく押さないと労務管理ができない」と指摘する。
 その上で、経営者は改善基準告示の内容を熟知し、ドライバーに正しく説明する必要があると話す。
 また、原田社長は、休憩と待機の違いについて、「トラックから自由に離れられるかどうか」で判断するよう指導している。
 「休憩は個人が自由に過ごせる時間なので、食事やゲームをしても構わない。その一方で、待機はいつ呼び出されても対応できるようにしておく必要がある」と説明。
 そこで、同社のドライバーは「休憩」と「待機」を区別するために、何時頃に自分がお客さんから呼ばれるかを確認するようにしている。
例えば、「3時頃になったら呼ぶから待っておいてください」と言われた場合、3時までに呼び出される心配がほとんどなく、指定された時間まで自由に過ごせるので「休憩」とする。
着時間指定がある場合は、指定時刻までは「休憩」、指定時刻以降は時刻を告げられない限り「待機」とする。
 また、原田社長は、よくあるデジタコの誤った操作の例を挙げる。仮眠しようと思っている場所に駐車し、寝る前に食事を取る際に「休憩」、睡眠開始時に「休息」、起きて出発するまでの時間に「休憩」のボタンを押すケース。
 本来、これらの時間はすべて「休息」である。しかし、休息であるはずの時間に「休憩」のボタンを押すことにより拘束時間が消費され、本来ならば運行できるはずのものができなくなる可能性がある。
このような事態を防ぐために、同社では日頃からデジタコのボタンを正しく押すよう指導するほか、通信型デジタコで車両の位置や作業内容をリアルタイムに把握している。
原田社長は、「会社はドライバー対して、時間管理についてもっと細かく指導するべき。最初はミスをすることもあるが、根気よく繰り返し教えることで、正しい時間管理ができるようになる」と強調する。

【写真】原田社長