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トピックスitiran

輸送中に破損した食品を困窮世帯に(2021/12/05)


「フードロス削減プラン」


運送保険の特約利用し食品ロス削減


 神奈川県相模原市は10月8日、公益社団法人フードバンクかながわ(横浜市)及び三井住友海上火災保険と食品ロスの削減に向けた「フードロス削減プラン」を創設し、連携協定を締結した。三井住友海上火災保険が提供する運送保険に「寄贈費用」を新設した。
 加入した物流事業者による食料品の貨物輸送中の事故で発生した損害品のうち条件を満たす食品を、フードバンクかながわに寄贈する。そのために発生する追加の運送・保管費用などを補償し、生活困窮者等の支援につなげるもので、全国初の取り組みとなる。
「フードバンク」とは、安全に食べられるが包装の破損や過剰在庫、印字ミスなどの理由で流通に出せない食品を企業などが寄贈し、必要とする施設や団体、困窮世帯に無償で提供する活動である。
 日本では2000年以降フードバンクが設立され始めた。
フードバンクかながわは、神奈川県内の12の非営利団体が設立。運営されるフードバンクでは、入出庫管理システムを使用して寄贈品の食品トレーサビリティ(寄贈日時・寄贈先団体の記録)を確保し、転売等の不正リスクを排除し、また出品サイトの監視も併せて実施する。
 食品メーカーのブランドイメージ毀損(きそん)防止活動にも注力している。
フードバンクに参加する運送事業者からは、「食品ロスの削減や生活困窮者の支援につながり、大変意義のある取り組み」「参画することで事業者の社会的な価値が向上する」などの声があがっているという。
 三井住友海上火災保険の担当者は、「現時点では、相模原市に本社または拠点を置く物流事業者が対象だが、徐々に紹介を頂き、活動が広がっている。2022年度からは、フードバンクかながわで冷凍食品の取り扱いが始まる。寄贈対象商品の拡大により、生活困窮者への更なる支援につなげていく」と話している。
 相模原市政策課SDGs推進室では、「連携協定の締結を契機に、食品ロスを削減し、SDGsの目指す『誰一人取り残さない』持続可能な社会の実現に向け、連携して取り組みたい」としている。
 消費者庁によると、日本では年間2531万トンの食品廃棄物等が出されている。このうち、まだ食べられるのに廃棄される「食品ロス」は600万トン。これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量(2019年で年間約420万トン)の約1・4倍に相当する。

【写真】寄贈品がフードバンクかながわへ搬入される様子