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2トン車を3温度帯対応に アトランシード(2021/12/20)
人件費・作業時間の削減に
㈱アトランシード(伊藤学明社長、大阪府東大阪市)は今年、セパレート仕様にした2・2トン車を製作し、使用している。
主な仕事内容は施設への給食配達であるため、常に常温・冷蔵・冷凍の三温度帯のものを同じ場所へ運ばないといけない。
以前はコンテナやジッパーの中にドライアイスを入れて冷凍品などを運んでいたが、温度調節用のドライアイスの使用量が多く、月100万円から200万円かかるのがネックになっていた。
温度帯をわけやすい大型車では、施設に搬入する際、駐車できるスペースがなく、小型2トン車で対策を取る他なかった。
伊藤社長は、トラックディーラーと冷凍車に詳しい架装業者とともに、2トン車の荷室の3分の1を冷凍、3分の2を冷蔵(常温商品も含む)のスペースにするための仕切りつくった。冷凍室で冷凍商品を冷やす冷気が荷台内上部からダクトをつたって冷蔵室に来るように設計した。
同社では、荷主に対して温度帯別に車を3台用意するよりも、1台で運べる方が人件費・作業時間がかさまず、荷受け側も1台の荷受けで済むと、止まって開けてといった作業を3回から1回に減らすことができるということを説明していった。
仕切りを採用した後、ドライアイス使用量は10分の1となり、食品に直接ドライアイスが触れることで品質が落ちる問題もなくなった。
伊藤社長は、「これは仕事の質に対しての運賃アップを荷主が認めてくれたからこそできた改善策。このやり方を認めてくれるところに、より質のいい仕事を提供できるようにしていきたい」と話す。
アトランシードは同じ型のトラックを4月までに4台増やす予定だ。
【写真】3分の1を冷凍、3分の2を冷蔵できるように仕切り