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オンデマンドバスとは?(2022/10/09)


経路や時刻表を持たない予約型乗合バス


大阪では利用者2千人から2万4千人に増加



 「オンデマンドバス」が注目されている。既定の経路や時刻表を持たない予約型の乗合バスで、予約状況に応じてAIが最適ルートを自動生成して運行する。
 大阪市高速電気軌道㈱(オオサカメトロ)は、昨年3月から「オンデマンドバス」の社会実験を行っている。大阪市生野区、平野区で開始した当初、月間利用者は約2000人だった。今年3月に北区、福島区が追加され、6月は約2万4千人が利用し、利用は増えている。
 ワンボックスタイプの車両(定員8名)とバリアフリー対応のワンボックスタイプの車両(定員5名)が稼働(導入台数は非公表)。利用者は、専用アプリをダウンロードしてユーザー登録した後、乗降場所と出発日時を選択して予約するが、電話予約もできる。 
乗降場所はエリア内で約300メートルごとに設定され、アプリ内に表示される。通勤・通学での利用が多いという。支払い方法はオンライン決済と現地での現金払いが選べる。
朝6時から夜11時まで運行。運賃は生野区、平野区エリアで大人210円、北区、福島区エリアが大人300円。
 利用者へのアンケートでは9割以上が満足と回答。「便利だ」「実証実験後もサービスを継続して欲しい」など肯定的な意見がある一方、乗降場所の追加・アプリ表示のわかりやすさ・遅延時間の削減などを望む声もあった。
 大阪市内は、鉄道とバスを中心に密な交通ネットワークが形成されている。しかし、「駅や停留所から距離がある」「停留所はあるが運行本数が少ない」など不便な地域が一部存在しているという。
 西日本鉄道㈱(福岡市)が出資するネクスト・モビリティ㈱(福岡市)では10 月より、福岡県古賀市でオンデマンドバス「のるーと古賀」の運行を開始した。古賀市内の住宅街エリアは坂道が多い上に高齢化率が高く、移動が困難だ。エリア内には乗降場所がきめ細かに設置され、駅や既存バス停にも接続するため、利便性向上による公共交通利用者増が期待されている。
 長野県茅野市は8月22日より、オンデマンドバス「のらざあ(乗ってみよう)」を運行開始。既存23のバス路線のうち13路線を廃止して「のらざあ」の運行エリアとした。
車社会が定着する茅野市は、「不定期」「運賃が高い」などの理由で路線バス利用者が年々減少し、高齢者や学生などの移動手段確保が課題だった。 


【写真】大阪メトロのオンデマンドバス