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引越は天職だ! 和晃運輸・佐藤専務(2022/10/30)


「心の底から『ありがとう』を言ってもらえる」


目指すは、引越の匠



 引越は運送業だが一般貨物とは対極にある。個人相手と法人相手、手作業と機械化、土日祝中心と平日中心など。また、引越はクレームも発生しやすく、接客も求められ、引越をやりたがらない運送会社、社員は少なくない。引越、トランクルーム事業、一般貨物を扱う和晃運輸㈱(大𣘺俊夫社長、兵庫県伊丹市)の佐藤寿彦専務は、「引越はお客さんにとって人生で1回しかしない人もいる。そんな一大イベントに関わらせてもらって光栄と感じている」と話す。
 佐藤専務は、学生のときに親の稼業である引越のアルバイトを始めたのが引越に携わる最初。フリーで長距離便など一般貨物のドライバーもやってきたが、やはり引越の方が魅力を感じるという。
 「一般貨物は同じことの繰り返しが多く、フォーク仕事は物足りない。引越は毎日が違う。毎回、積み地、降ろし地、お客さん、家財も違う。家によって間取りが違い、家財の大きさも違う。どう搬出してどうトラックに積み込み、どう搬入していくか。同じ仕事が二つとない。これが楽しい」
 佐藤専務はこれまで6000件以上の現場をこなしてきた引越のプロフェッショナル。今、目指しているのは、引越の「匠(たくみ)」だ。「サービス業はお客さんのリクエストを忠実にこなすのが仕事。『匠』はプラスアルファのサービスを追求するもの」と違いについて話す。
 引越は、お客さんに元気のいいテキパキした作業を見せるのも仕事だ。そのため佐藤専務は、引越作業に取り掛かる前に荷物はすべて頭の中に覚え込む。この荷物はリビング、この荷物は弟さんの子供部屋、この荷物は台所・・と。それは、引越先でお客さんに負担をかけないためだという。
 「『この荷物はどこに置きましょうか?』の質問は出来るだけしない。『この荷物は3階の子供部屋でいいですか』。要は、お客さんに荷物を置く場所を考えさせるのではなく、イエスかノーの答えで済むようにしている。お客さんは、いちいち考えて2階3階と指示するのが大変。こっちが先回りする感じで、作業を進める方が引越が早く済み、お客さんにも喜ばれる」
 引越ではエアコンの移設工事が必ず必要になってくるが、トータルコストでの提案も行う。
「エアコン工事には数万円かかる。エアコンの状態を見て、寿命があとどれくらいかはだいたいわかる。寿命が短い、と判断した場合は、『移設工事で費用をかけるより買い替えた方がいいですよ』と提案させてもらう。お客さんが後で後悔しないように気持ちのいい引越にしたい」
 引越で一番魅力を感じることについては、「BtoBの仕事の『ありがとう』は事務的。引越の『ありがとう』は事務的な場合もあるが、『暑い中大変なのにごめんね。ありがとう』と心の底からの『ありがとう』を言ってもらえる。心の底から喜んでもらえる当たり前じゃない『ありがとう』。体を動かせて、仕事になって、感謝される。引越は天職です」と話す。

 【写真】これまで6000件以上の引越をこなしてきた。