本文へスキップ

電話でのお問い合わせは072-882-6258

〒571-0079 大阪府門真市野里町31-15

トピックスitiran

インランドデポ強化し、2024問題解消へ(2023/12/03)


吉田運送


港の混雑解消し、荷待ちの大幅短縮へ



 吉田運送㈱(吉田孝美社長、茨城県坂東市)は、このほど「インランドデポ」の強化をすると発表した。2024問題やドライバー不足に対応するため、同社が運営する坂東インランドデポ(茨城県坂東市)と佐野インランドポート(栃木県佐野市)の収容容量を1600TEU(1TEU=20フィートコンテナ1個)から、2030年までに2200TEUまで増強するとしている。
 インランドデポとは、港や空港から離れた内陸の通関物流基地で、港からインランドデポへ運ばれる荷物は外国貨物として扱われるため、輸送に消費税がかからない。また、インランドデポのある自治体にも関税が渡るので、横浜や東京に集中しがちな関税を地方に分配することにもつながる。
 拠点の分散によって港の混雑を解消することにもなる他、港で荷待ちする時間を大幅に短縮できる。 荒天などで港が封鎖してしまった場合でも、インランドデポに保管した貨物で工場を稼働させ続けるといったリスク回避も可能だ。
 また、同社が展開するコンテナラウンドユース(=輸入に使ったコンテナを港に戻さず輸出用コンテナとして継続して利用すること)は、インランドデポにコンテナを運び込み、行きと帰りのコンテナをマッチングさせることで、双方とも実入りでの陸送を可能にし、輸送の効率を大きく向上させることができる。
 同社が運営するインランドデポはいずれも高速インターチェンジから5分以内の立地にある。近隣地域に輸入・輸出企業が多く、ラウンドユースやコンテナ保管に適している。
吉田社長は「現行の仕組みは限界が来ているので、港の機能を内陸の拠点に移していくべきと考えている。空のコンテナで空気を運ぶような輸送は止めるべきだと思って内陸にデポを作った。複合一貫輸送に向けて取り組んでいきたい」と語った。(12月4日号)