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「請求0円」配送実施  BON Bonn Line(2024/05/15)


運賃聞かないスタンス 「行けます」「行けません」の2択で事業展開


 ㈱BON Bonn Line(ボンボンライン、高宮一平社長、大阪府岸和田市)は、昨年1月23日に設立された軽貨物の運送会社。設立当初、高宮社長は、「運送業に風穴を開けたい。全力でどんどん攻めていく!」と息巻いていたが、さらにその勢いは加速している。
 フリー便を中心に事業展開しているが、「営業も納品もどこでも行く。仕事があれば行く」と断らないスタンスで仕事を取りこみ、現在、社員26人、台数は26台と増加中だ。軽貨物運送では業務委託の形をとるケースが多いが、同社では全員が正社員。売り上げも飛躍的に伸びている。
 「昨年は2000万~2500万円くらいと思っていたが、終わって見たら5800万円くらいになっていた」(高宮社長)と仕事が殺到している状況。即対応でフットワーク軽く、そして自社対応を売りにお客さんの信頼を得ているが、大きく業績を伸ばしている理由には、お客さんに運賃を聞かないという方針も大きいようだ。 
運賃交渉がないのだ。そのため同社からお客さんに発送される請求書には「0円」という金額しか記されていない。
 このことについて高宮社長は、「運賃交渉がないというのはお客さんとの無駄な会話がないということ。相手(お客さん)は急いでいる。急いでいるのに、面倒くさいことはしたくない。効率よく配車したい。だからうちは『どこどこに行ける?』の依頼に対し、『行けます』『行けません』の2択しかない」と説明する。
 荷物、個数、積載だけを聞いて単価を聞かずにトラックがお客さんのもとに向かう。運賃交渉がなく即走ってくれるということで評判になり、配送依頼は相次いでいる。しかし、0円で請求しても、実際には適正運賃で入金してくるお客さんが大半だという。
 「常に全力で!」が社長が社員に常々伝えている言葉。 今年の目標は売り上げ1億円という。再来年には一般貨物に参入する計画だ。どう飛躍していくのか目が離せない。
(5月6日号)

【写真】攻めの姿勢を崩さない高宮社長