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新給与体系を本格導入 フタジマロジ(2024/07/03)
ドライバーの誇り取り戻したい
㈱Futajima Logi.(田上圭一社長、大阪市)は昨年度の1年間のトライアル期間を経て、今年4月1日から新給与体系を本格導入した。
新しい給与体系は帝国データバンクのマーケティングコンサル部門に委託し、共同で作成した。
新しい給与体系は、2本柱で構成されており、1つ目の柱は、独自の人事評価基準を設けたこと。4点中何点かにより、基本給に対する掛け率が変わる加点方式とした。
これを半年に一度評価する。例えば、あいさつが出来ているという項目が4点中3点なら、〇等級なので×1・2という具合だ。
「ドライバーの中には、自分の売上よりも縁の下の力持ち的役割を率先して担うタイプもいる。燃費効率の良い走り方をしているドライバーや、効果的な高速道路の使い方やコスト意識のあるドライバーもいる」(田上社長)
そういったプロセスも評価してあげたいという社長の考えから、独自の人事評価基準の設定に着手した。独自の人事評価では、自己評価と現場評価と社長評価の3方向からジャッジされる。
2本目の柱は売上ではなく利益から歩合を計算するというもの。
利益から歩合を計算する方法を取り入れた背景には、「経営者も従業員も売上に終始しがちだが大事なのはやはり利益。利益を意識し、全員でそこへ向かっていくという指標にしたい」という田上社長のメッセージが込められている。
トライアル期間を経た新給与体系は従業員からは好評のようだが、これは完成形ではなく、見直し・修正しながら最善を目指していくという。
「努力が認められて報われる仕組み作りが出来れば、他業種からの転職組を誘致することも可能。『しょせん俺なんか運ちゃんだから』というドライバーが自分の職業を卑下する現状を末端の実運送から変え、運送業界を再び魅力のある業界にし、ドライバーの誇りを取り戻したい。時代に合わせた次の物流を目指す」と田上社長は話す。(7月1日号)