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大久保駐屯地で運転体験会 30人の自衛官参加(2024/12/11)
京都運輸支局
防衛省らと人材確保申し合わせに基づき
近畿運輸局京都運輸支局は自衛官を対象とした「バス・トラック運転体験会及び運送業等就職説明会」を10月28日、陸上自衛隊大久保駐屯地(京都府宇治市)で実施した。
バス、タクシー、トラックの自動車運送業や自動車整備業は担い手不足が大きな課題となっている。一方で、多くの自衛官は50歳代半ばに定年を迎えるが、多くが在職中に大型車両の運転免許を取得しており即戦力として期待される。
京都運輸支局は自衛隊京都地方協力本部との共催により、数年後に退官を迎える自衛官を対象とした運転体験会及び就職説明会を開催した。
国土交通省、防衛省、業界団体との間で6月に人材確保の取り組みについて申し合わせを締結し、現在、全国各地で運転体験会などが行われているが、近畿では初めての取り組み。
自衛官は約30人が参加。最初にバス、タクシー、トラック、自動車整備の各業種について業界団体などから業務について説明が行われ、その後、バス、トラックの運転体験を実施。最後に、バス、タクシー、トラック会社による個別の就職相談会が行われた。
京都運輸支局の川口宏幸支局長はあいさつで、「バス、タクシー、トラック、自動車整備は人手不足が課題となっており、2024年問題による労働時間規制でドライバー不足は一層深刻化している。路線バスは減便、路線廃止のところも出てきており、整備士を目指す人も不足している状況。これらの業種の成り手不足は自動車の安全な運行に支障をきたすことになる。自衛官の方は大型運転免許などの資格を多く保有しておられ、運送の分野の職業を再就職先として検討して頂きたい」と述べた。
自衛隊京都地方協力本部の田方一寿本部長は、「運輸業は社会生活における重要なインフラであり、人間であれば血液にあたる重要な部分だと考えています。
皆さんは自衛官として社会のため国のために一生懸命に働いてくれた人たちです。皆さんにとっては退職後も社会に貢献できる大きなチャンスだと考えているので、今回の場を再就職の参考としてもらえばありがたいと思い説明会を開催しました。誤解のないようにして次の就職先の一助としていただきたい」と述べた。
バス、トラックの運転体験会では、バス2台、トラック1台、ダンプ1台が用意され、乗務員の説明を受けながら構内にある自動車教習所の外周を一周した。
運転体験会終了後は、展示しているミキサー車、現金輸送車を見学。説明を受けた後、個別相談会場でバス会社、運送会社、タクシー会社(計8社)から説明を受けた。
令和4年度は約8800人の自衛官が退官した。
【写真】トラックに乗る自衛隊員