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時間管理の重要性訴え ベストサポート・高浜行政書士(2024/12/25)
3つのメリット説明
運送事業者の経営サポートをする㈱ベストサポート(大阪府寝屋川市)代表の高浜昌次行政書士は、「うちは拘束時間も短いし、固定残業代も払ってるし、2024年問題もクリアしている。しかし時間管理してないところが多い」と話す。
高浜行政書士に時間管理の重要性と3つのメリットを語ってもらった。
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1つ目のメリットは、労使問題を防止できること。今、業界内でよく起きている労使間題の原因は2つある。1つは給与体系に不備があること。そして、もう1つは、時間管理ができていないこと。
なぜ、運送事業は時間管理をしなくても事業が回る。それは、ドライバーが納得すれば、「残業代込の日給×勤務日数」で月給を計算する方法や、残業代込みの定額を月給にする方法で雇用関係を続けることができるからだ。
しかし、現実には、退職したドライバーから未払い残業代を請求されるなど後々問題が生じている。
残業時間の計算の根拠は、時間管理と切っても切り離せない。時間管理をしてないと、労働者の主張する労働時間が採用されることになり、支払っていた残業代込の給料をベースに単価計算された高額の未払い残業代を支払う羽目になる。
逆にしっかり時間管理をしていれば、労働者のおかしな主張は通らなくなる。その結果、労使問題は起こりにくくなる。
2つ目のメリットは、運送品質が向上するということ。時間管理だけでなく、点呼、教育、運行管理など人の管理は、運送事業では、事故防止の観点から必須。
もちろん、人の管理をしなくても運送事業は成立する。ドライバーにトラックを持ち帰らせ積込地へ直行させ、仕事が終われば、トラックで帰宅させても、仕事は成立する。
しかし、点呼や教育など、人の管理は一切してないから、飲酒運転をして、いつ事故を起こすかも知れない。管理するということは、点呼、教育を受けるなど、ドライバーにも協力してもらう必要がある。疲れて帰ってきて、それから更に、点呼や教育を受けるのは、ドライバーにとっては面倒な話。
管理されるのが嫌な、いわゆる質の悪いドライバーなら、面倒臭がり、会社を早々に辞めてしまう。時間管理していないずさんな会社には、多額の請求ができることを知っているから、会社が時間管理を始めると、請求が難しくなるため、会社を早々に辞める。
つまり問題のある労働者ほど排除される。時間を守れる質の高いドライバーが残り、質の高いドライバーが、質の高い友人のドライバーを呼んできてくれる。
要は、時間管理することで不良社員の選別・排除ができる。
3つ目のメリットは、 会社の生産性の向上につながること。
時間管理をすることで、 社員の働きぶりがガラス張りになる。
同じような仕事なのに、Aさんは早く仕事を終え、 Bさんは、 残業をしているといった場合に、 時間管理することで、 時間に対する各自の労働生産性が明確になる。
テキパキやっている人なのか、グズグズやっている人なのかが浮き彫りになり更には、 能力の高いAさんに高い給料を払うなど、 公平な人事評価を行うこともできる。
公正に評価し、 ドライバーのモチベーションが向上すれば、 会社の生産性も、 自ずと向上する。以上のように大きなメリットを受けることができるのです。
【写真】高浜代表