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「事業の第2の柱に」 京豊運輸・遮熱事業に注力(2025/06/22)
「ドローン」に続くチャレンジ!
冷凍・冷蔵商品の輸送を手がける㈱京豊(きょうほう)運輸(西浦真紀社長、大阪市)は本業の運送業以外に柱となる事業を模索しているが、現在、「遮熱(しゃねつ)」事業に力を入れている。
遮熱事業は、輻射熱(ふくしゃねつ)を反射する熱遮断材料を使い建築する事業。輻射熱の代表的なものが太陽熱だが、夏場の猛暑時に立ちくらみをするのは太陽の輻射熱が直接体に当たることも要因の一つ。木陰に入ると涼しく感じるように、この輻射熱を熱遮断シートを使ってカットさせる。
熱遮断シート「リフレティクス」は、高純度アルミ(99・99%)を使用し、ほとんどの太陽熱を反射させる。超高温環境で使用する宇宙船や宇宙服でも使用されているが、壁や天井に熱遮断シートを施工し、真夏の外気温38・5度でもエアコンを使用しないで作業ができている。
昨年、西浦社長が、知人を通じてリフレティクスを知り、お客さんである食品メーカーのお手伝いができないかと、アメリカから熱遮断シートを仕入れている福島県の輸入元(㈱佐竹)まで話を聞きにいき、昨年6月から販売代理店として事業を行うことになった。
京豊運輸では、営業主任の菊地紘仁さんが中心となって販売活動を進めている。
同社は、実は2021年にドローン事業を開始。「ドローン物流」を画策しているが、現在は遮熱事業を行う際の屋根の確認のためにドローンを活用している。
菊地さんとは2年前にドローンスクールを通じて出会い、その後、京豊運輸に入社することになった。
西浦社長は新しい事業について、「運送業界は2024年問題、燃料高、人材不足と問題が山積しており、2本目の事業の柱を模索していた。そんな中で、遮熱事業と出会った。本業とは関係ないことはやめた方がいいといった声も聞いたが、だからこそ本業で培った信頼や経験から親和性のある事業になると思い、チャレンジした。ドローンも最初は興味がなかったが、興味がないからこそ、やってみたい気持ちが強くなった。遮熱事業の製品は非常にいいもの。折しもこの6月から、改正労働安全衛生規則が施行され、職場における熱中症対策が義務化された。少しでも従業員さんの暑さ対策、物流センターや会社の光熱費のコスト削減に貢献できれば」と話す。(6月16日号)
【写真】熱遮断シートを持つ菊地さんと西浦社長(右)