本文へスキップ

電話でのお問い合わせは072-882-6258

〒571-0079 大阪府門真市野里町31-15

トピックスitiran

ポイ捨てがなくなった看板 大阪・第二京阪道路沿い(2025/09/07)


 トラックドライバーによる、ゴミのポイ捨てが問題になっている。高速道路やSA・PAに散乱する弁当のから箱、ペットボトル、たばこの吸い殻、また尿入りのペットボトルまである。そんな中で、ゴミのポイ捨てを激減させた立て看板がある。
 京都市伏見区から、大阪府門真市に至る第二京阪道路(一般国道)は、トラックの交通量も多い道だが、車を走らせていると、特徴的な看板を見つけることができる。「ゴミを捨てないでください。誰もがゴミのない道路を望んでいます」とポイ捨ての禁止を訴えかける立て看板だ。
 これだけなら、どこにでもあるメッセージだが、あと2枚続く。 
「この道路でゴミを捨てているのは、ほんの一部のドライバーだけです」。そして、「そのドライバーですら、ゴミの多い道路は嫌と言うのです」と続くのだ。
 この道路でゴミを捨てているのは、ほんの一部のドライバー。そのドライバーですら、ゴミの多い道路は嫌と言う。
 車を運転しながら、ついこの3つの表現について、何のことなのかと考え込んでしまう。思わずドキッとしてしまうようなこの看板について、設置の経緯について道路を管轄する、近畿地方整備局大阪国道事務所に話を聞いた。
 担当者よると、この看板は2021年から設置されたとのこと。設置するきっかけとなったのは、ゴミのポイ捨てが連鎖的につながる状況にあったことだったという。
担当者は「一人がポイ捨てをすると、それを見た他の人も“自分もやっても良いだろう”と考えて投げ捨ててしまう。それを防ぐためには、人の心に訴えかける手段が必要と考えた」と語る。
 看板のデザインや文言は、公募ではなく、当時の職員が自ら考案したが、効果は抜群で、まもなく周辺のゴミは目に見えて減少したという。月に2回行われている清掃作業においても、必要なゴミ袋の枚数は大きく減った。
実際に現地を訪れてみると、看板が設置された場所は、他と比べて明らかにゴミが少なかった。一定の効果が続いているということだろう。
 第二京阪道路においては、現在この看板が大阪方面に12か所、京都方面に6か所の合計18か所に設置されている。加えて、国道163号線にも同様の看板が10数か所にわたり設置されているという。

 【写真】第二京阪道路沿いに立つ看板