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トラックの飲酒事故続発 人材不足が関係?(2019/07/16)
今年に入り、事業用自動車の飲酒を伴う事故が多発していることを受け、全日本トラック協会は各都道府県トラック協会に対し、飲酒運転の防止等法令遵守の徹底を求めている。
国土交通省自動車局安全政策課から運転者に対する指導監督の徹底について、一層の周知を図るよう要請があった。
国土交通省においては、平成29年6月にまとめられた「事業用自動車総合安全プラン2020」に基づき、事業用自動車の飲酒運転ゼロを目標とし、様々な取り組みを実施しているが、今年は5月時点で事業用トラックの飲酒に伴う事故が既に10件発生している。
メールマガジン「事業用自動車安全通信」からの最近の飲酒運転による重大事故情報の一部を紹介したい。
1.トラックの酒気帯び衝突事故
5月16日(木)午後6時30分頃、静岡県の県道において、福岡県に営業所を置くトラックが運行中、車線変更した際に、後方から走行してきた乗用車と衝突した。
この事故による負傷者はなかったが、事故後の警察による調べにより、トラック運転者は、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕された。
2.トラックの酒気帯び衝突事故
5月20日(月)午後1時頃、東京都の国道において、都内に営業所を置くトラックが運行中、左折した際に横断歩道を横断していた自転車と衝突した。
この事故により、自転車に乗っていた人が軽傷を負った。事故後の警察による調べにより、トラック運転者は、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕された。
3.トラックの酒気帯び衝突事故
5月31日(金)午前8時50分頃、大阪府において、奈良県に営業所を置くトラックが運行中、タンクローリーに衝突した。この事故による負傷者はなし。
事故後の警察による調べにより、トラック運転者は、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕された。
4.トラックの酒気帯び死傷事故
6月26日(水)午前2時5分頃、埼玉県の国道交差点において、茨城県に営業所を置く大型トラックが運行中、右折する際に、横断歩道を横断していた歩行者をはねた。この事故により、はねられた歩行者が死亡した。
事故後の警察による調べにより、大型トラック運転者は、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕された。
トラックの飲酒運転の多さは人材不足と関係すると指摘する声もある。
運送業界関係者によると、「コンプライアンスの強化が叫ばれる昨今、出発前の点呼時に繰り返しひっかかる運転手は退職を余儀なくされるが、そのような運転手はドライバー不足の中、他の運送会社で採用される可能性が高い。日常的に飲酒する運転者に対しては遠隔地の点呼については徹底した管理が求められる。これからの暑い夏は要注意」と話している。
写真【国土交通省から全日本トラック協会に出された文書】