16名中12名　トラックドライバー検討へ　　 岐阜ト協「女性トラック乗車体験」（2020/01/05）

「女子力アップ講座」も開催し、好評


　岐阜県トラック協会はこのほど、「女性のためのトラック乗車体験＆美容講座」を岐阜市内の自動車学校で実施し、トラックに関心のある女性17名が参加した。同体験会は、深刻なドライバー不足が懸念されていることから開催。参加者は県内のフリーペーパーやハローワークでの掲示物などで募集した。
　体験会は、トラック乗車体験の他にも「メイク講座」や好印象を与える笑顔の作り方・話し方を学べる「女子力アップ講座」を開催。各講座の講師には主催者の知人らで構成される女性起業家グループを招き、他にも酸素カプセルの体験・占い・仕事や恋愛に関する人生相談など、女性が気軽に参加できて楽しめる工夫がなされた。
　乗車体験では10トントラックを使用し、現役女性ドライバーの助手席で体験乗車を行った。コース周回やバックやスラロームを含む走行体験を実施。さらに、参加者が停車している乗用車の運転席に乗り、後方から大型トラックを接近させ、接近（あおり）を感じたら合図をするという「車間距離体験」も行った。
　現役女性ドライバー３人との座談会では、参加者から「トラックのキャビンが思ったより快適だった」「タイヤの間隔が違うので運転操作は難しいと感じたが楽しかった」等の感想が寄せられた。
　参加者からの「運送業はきついイメージがあり、男性でも人が集まらない印象だが、実際はどうなのか」という質問に対し、女性ドライバーは「経験を積んだことにより仕事を楽しく感じている」、「社長や専務、男性ドライバーとの距離感が近く、言いたいことを直接言える環境にあるので、心地良く仕事を続けられている」と回答した。
また、トラックドライバーの求人方法について、参加者に女性目線での意見を聞くと、大型免許証を持つ参加者から、「いきなり即戦力を求められると気後れする。就業時間については段階的に伸ばしていくことや、２トン、４トン、10トンとステップアップしていくなど、ドライバーを育成していく視点でＰＲすると効果があるのでは」という意見が聞かれた。
　「ドライバーの求人がある場合、就業先として検討するか」というアンケートでは、16名中12名が「検討する」と回答した。

【写真】⓵大型車に乗る参加者
　　　　⓶美容メイクレッスンを受ける参加者