給与前払い機「ザ給与」にアルコールチェック、ＩＴ点呼新機能（2020/11/01）

89％が月間40時間以上、経理業務がカット



　㈱照栄（岡野照彦社長、埼玉県さいたま市）は、小銭が出金できる給与前払いに加え、「経費精算」ができる給与前払い機「ザ給与」改良型（ＴＲＣＤ‐００２）の販売を今年から行っているが、同社の調べでは導入企業の89％が月間40時間以上、経理業務がカットできており、大幅な経理業務の効率化が見込めるとして注目されている。
　このほど、「ザ給与」改良型に、アルコールチェッカーと同時にビデオチャットでＩＴ点呼が行える機能、免許証リーダー機能、顔認証・体温測定機能を追加した。（必要な機能だけオーダーメイド可）
本製品は、従業員への前払い手数料が発生しないのが最大の特徴で、銀行やコンビニＡＴＭに行く必要もない。
　給料の前払いは、従業員の定着率アップにつながる。照栄グループの照栄物流㈱、㈱プロデリバリーズでＴＲＣＤ‐００２をテスト的に使用したところ、１人あたり１か月で平均約６万円、出金していたことがわかったが、同機の設置で社員の定着率が大幅にアップしている。
　経費（交通費・出張費・旅費・交際費などの小口現金）にかかわる精算では、領収書をスマホで撮影し、画像を添付して経理に申請し、申請がＯＫならＴＲＣＤ‐００２からその経費が引き出せる。
　岡野会長は、「運送業界で仕事が定着しない人(三年以内に転職の可能性)は30％いる。30％の人が定着すれば、新入社員の研修コストがかからなくなり、採用コストも落とせ、新たな拡大を図ることができる」と話す。
　「ザ給与」には、手をかざすだけで本人確認や出勤～退勤の勤怠チェックもできる静脈認証機能も備える。