茨城乳配の井上さん　人命救助で社内表彰（2021/09/06）

配送途中に交通事故現場に遭遇


　茨城乳配㈱（吉川国之社長、茨城県水戸市）は、交通事故に遭遇したドライバーが人命救助に貢献したとして、社内表彰を行った。
　６月９日、同社のドライバー・井上輝彦さんは、配送先に向かうまでの交差点付近で交通事故に遭遇した。
　事故現場では、事故車の軽トラックの運転手がハンドルと座席の間に上体を挟まれ、苦しそうにしていた。井上さんはトラックを停め、とっさにトラックに常備している「ラッシングベルト」を取り出し、駆け付けた人と救助を試みた。
　ハンドル部分をラッシングベルトで引っ張り、固定し、ハンドルと体の間に隙間を空けることができた。その後、到着した救助隊に引き継ぎ、名前も告げずに現場を後にした。
　吉川社長は、「食品の配送業務は時間との戦いなので、事故に遭遇しても通り過ぎてしまいたくなるものだが、彼はプロドライバーとして自分が何をすべきか冷静に判断し、勇気を出して救助に当たってくれた」と話していた。