防滑剤「すべらん革命」 　トラックのステップにも有効（2022/03/14）

　 水濡れでもすべらない床に

　２０１７年に発表された厚生労働省の資料によると、転倒・転落により死亡している人数は９６７３人で、これは交通事故で死亡人数５００４人の約２倍にあたる。転倒事故の85％は60歳以上の高齢者によるもので、これはトラックの荷台で作業をしている高齢ドライバーも例外ではない。
　㈱イーモア（静岡県浜松市）では、２０２０年６月から防滑（ぼうかつ）材の事業ブランド「すべらん革命」を全国展開している。
防滑とは、滑って転倒する事を防止する目的で床面に滑り止め効果を施すことをいう。
　すべらん革命では、もとの床材の美観を損なわない「クリアグリップ」、リサイクル原料の骨材の色を活かすことで防滑性と耐久性を両立した「カパラグリップ」、ＮＥＸＣＯ中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋と共同開発した家庭用スプレーの「つるっとガード」がラインナップされている。
　中でもカパラグリップは、工場・倉庫・病院などでの水濡れによるスリップを防ぐ用途に使用され、フォークリフトなどの車輌スリップ対策にも適している。
　油脂類、海水、熱、紫外線に対して強い耐性があるため、屋外のバスターミナルや自動車工場などでもほぼメンテナンス不要で使用されている。滑り止めの主な骨剤は無着色の自然素材であるため、色落ちや経年劣化の心配はない。
　材料となるのは規格外の瓦や陶器をリサイクルして超微粒子粉末にしたもので、静岡県リサイクル認定製品にも選ばれている。