持ち株制度で社員のモチベーションアップに（2022/07/10）

ＮＳＵ物流サービス



　㈱ＮＳＵ物流サービス（都甲三男社長、大分県宇佐市）は、持ち株制度を実施している。持ち株制度とは、従業員が会社の自社株を取得できる制度。会社の利益が上がれば配当金がより多く受け取れるため社員のモチベーションも上がり、経営者にも安定株主を得られるメリットがある。
　希望者は月２株まで自社株を購入でき、現在、全株式の１割分の株が全て社員に保有されている。
　この制度を作るきっかけは、30年前に荷主である部品メーカーの社員が、会社から配当金をもらったら何に使おうかという話題を出したことからだった。社員の定着とやる気のために何をすべきか考えていた都甲朝博会長はこれにヒントを見出し、早速司法書士に相談したが、大分県では当時、持ち株制度を実施している会社が１社もなかったという。
　都甲朝博会長は既に持ち株制度のある会社に相談しながら、自分の会社に合う持ち株制度を作り出した。同社の持ち株制度では、最低配当金を20％とし、業績がよければ30％まで上昇する。
　大企業でも配当金は２～５％とされ、破格の割合であることが分かる。この配当金を利用して海外旅行に行く事務員もいるという。
都甲会長は、「決まりごとは何年かすると古くなる。今ある制度に満足せず、何度も振り返ってその時代にあった制度に作り変えていくことで、これからも働きたいと思ってもらえる会社作りをしていきたい」と話している。