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秋ト協が「ドラ飯」を開発 ドライバーにヘルシーな定食を(2022/11/27)
運転手は野菜不足、栄養バランスが偏りがち
秋田県トラック協会は9月2日、トラック運転手の健康を食事面からサポートするため開発を進めてきた「ドライバー飯(ドラ飯)」のお披露目会を、秋田市の食堂「河辺ドライブイン」で開いた。
トラック運転手は外食の機会が多く、栄養バランスが偏りがちだ。慢性的な食生活の乱れや運動不足が続くと、生活習慣病などの病気にかかりやすくなり、最悪の場合は健康起因事故を発生させてしまう恐れがある。
「ドラ飯」開発のきっかけは、協会けんぽがまとめた「業種別リスク保有割合」において、血圧やBMI(体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数)、メタボなど複数の項目で運輸業が2位だったこと。
また、県トラック協会で昨年10月、7名のトラック運転手を対象に、運行中の食事の摂取タイミング・購入場所・金額・食事内容について調査したところ野菜不足や栄養バランスの偏りが判明したことから。
同年12月より、秋田県栄養士会や協会けんぽ秋田支部の助言を受けながら、同ドライブインでメニュー開発が始まった。
完成した「ドラ飯」は、同ドライブインで人気の唐揚げ定食をアレンジしたもの。鶏もも肉の代わりに低カロリーの鶏むね肉を使用し、減塩のため下味は白こしょうのみとした。味の変化を楽しめるように中華風味のたれを添えた。
減塩や野菜の摂取に配慮し、1食約1100kcal、食塩は3グラム未満、野菜と果物は120グラム以上取り入れた。野菜多めの薄味みそ汁、小松菜のごま和え、季節の果物、ご飯がついて価格は税込み980円。
協会けんぽ秋田支部の担当者は、「秋田県の塩分摂取量は男性で一日11・6gと全国で五番目に多い。また、トラック運転手の食事は、コンビニのおにぎりとカップ麺など『主食の重複』、SAのとんかつ定食など『脂質過多』が多い。塩分とカロリーを控えながらも、量が少なくてはエネルギーにならないので満足感、ボリューム感を重視した」と話している。
お披露目会に参加したトラック運転手からは、「とくに薄味とは感じず、おいしい」といった声が聞かれ、ドライバー飯を提供する河辺ドライブインによると、週に5~10食ぐらいは出ており、ドライバーからは好評のようだ。
県トラック協会は11月末までの「ドラ飯」販売状況などを踏まえ、第2弾を検討したいという。(11月21日号)
【写真】開発された「ドラ飯」 メインは鶏むね肉のから揚げ 価格は980円