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荷主・運送会社出資の長尺物専門物流会社 順調な滑り出し(2022/12/25)
ヤマシタロジ
配送依頼、問い合わせ増加
メーカーと運送会社2社が共同で出資して長尺異形物専門の物流子会社・㈱ヤマシタロジスティック(山下英一社長、岡山市)が今年3月に設立され、9月から本格稼働したが、11月21日、岡山市の本社で記者会見を開いた。
同社は、集成材メーカー・㈱ヤマシタ(山下英一社長、岡山市)と運送会社・凪(なぎ)物流㈱(凪秀樹社長、岡山市)と協和運送㈱(松本理智社長、大阪府門真市)が出資し、設立。出資比率はヤマシタ60%、凪物流20%、協和運送20%。凪社長と松本社長は常務取締役に就任した。
ヤマシタロジスティックは4月に第一種貨物利用運送事業の登録を受け、トラックは持たず、取扱事業を行う。ヤマシタ以外の長尺物・重量物・異形物の荷物を取り込み、2社の車両を中心に物流事業を進めている。
近年、長尺、異形物の輸送に困っている荷主企業は増えている。大手路線会社も簡単に引き受けておらず、輸送にコストがかかっているのが実状である。
ヤマシタの荷物は、関西方面に向けた輸送については、岡山から凪物流のトラックが大阪の協和運送の指定デポまで荷物を配送し、協和運送が検品後、近畿一円に当日配送を行っている。
ヤマシタロジスティックは、ヤマシタが凪物流、協和運送に委託している配送業務が滞りなく行われていることから、このノウハウを生かし、他企業で困っている長尺異形物の輸送をサポートしていっている。
現在、路線会社が対応していない2m以上4mまでの長尺物を中心に扱っているが、ヤマシタ以外の荷主企業からの依頼は相次いでおり、問い合わせも増えている。他社の荷物を取り込むことでヤマシタにとっても安定輸送につながる。
ヤマシタロジスティックの松本常務は、「2024年問題は、荷主にすればコストダウン以前に運べない危機にもなりかねない。我々は運ぶ方法を持っている。配送業者から傘下に入りたいと依頼が増えているが、現在、ロジとして協力会社は30社まで増えている。自家用車両を持っている卸業者からも依頼が来ている。木材だけに固執せず、一般の荷物、建築資材、金物なども積極的に扱っていく」と話していた。(12月19日号)
【写真】写真 左からヤマシタロジスティックの原田顧問、山下社長、松本常務