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地元スーパー、個人商店を「ネットスーパー」に ルーフィの「マルクト」(2023/01/02)
配送負担リスクも品ぞろえもシェア
ルーフィ(渡辺泰章社長、東京都)は、地域の複数店舗を1つのサイトに集約した国内初のネットスーパーECモール「御用聞きモール『マルクト』」を都内で展開している。一般的なネットスーパーは個別の小売企業が展開するため、1つの企業の店舗でしかネット注文できないが、「マルクト」ではスーパー、ドラッグストア、パン屋など様々な小売店がネット上で「モール」を形成する。
新型コロナの影響でネットスーパーが伸びているが、地元スーパーや個人商店が単独で展開していくことは難しい。ネットスーパーを展開するには、システムや配送網の整備・維持、運営ノウハウ、品ぞろえなどの課題があるからだ。また、ウーバーや出前館などを利用すると、手数料が高く、注文が入ったらすぐに配達員が取りに来るので準備の負担が大きくなる。
そこで、渡辺社長は、地元スーパーや個人商店も気軽に参画できるネットスーパーを立ち上げれば、地域の方々にも貢献できるのではないかと考えた。現在、15店舗が加盟し、1エリアで約1万7000点の商品を取り扱っている。8月、9月の販売実績は前年同月比300%だった。配送は軽バンで、エリアごとに委託する運送会社のドライバーが行う。
注文の入った各加盟店のバックヤード等で商品を梱包し、エリアごとに委託する運送会社が、その加盟店を回って商品を集荷し、各家庭に配達する。ユーザーは一括で商品を受け取ることができ、一括で決済もできる。 「マルクト」は税込3000円以上で送料無料にしている。また、集荷・配送というデリバリー機能に加え、会員獲得や販売促進のプロモーションも行っている。
他のネットスーパーにはない地域のパン屋や和菓子店、唐揚げ専門店などが好評で、どのエリアでも美味しいパン屋のニーズは高いという。
渡辺社長は、「小売店が単独でネットスーパーを立ち上げれば、一日の注文がわずか数件でも車両を自社のみで確保する必要があり、負担が重い。加盟すれば自社のみで車両を確保する必要もなく、更に加盟店同士で豊富な品ぞろえを総合的に実現でき、配送負担リスクも品ぞろえもシェアできる」と話している。(1月2日号)
【写真】バックルームの様子