お客さん同士つなぎ荷量増加 　 野嶋運送（2024/07/07）

レトルトカレー×スパイス＝「おいしい！」

　㈲野嶋運送（野嶋利基社長、和歌山市、20台）では20年ほど前に流通加工を始めた。現在はレトルトカレーやスパイス、土産用のロールケーキの物流加工を行っているが、流通加工の売り上げは前々期で運送の売り上げを抜いた。
　流通加工では、お客さん同士をつなぐこともある。
同社はレトルトカレーを扱う地元食品メーカーとは15年前から取引があり、一方、３年前からは地元スパイスメーカーと取引が始まった。
　一昨年、野嶋社長はたまたま、レトルトカレーにアウトドアに使われるスパイスをかけて食べてみたところ、「無茶苦茶うまいではないか！」と感激。
　両メーカーの担当者に会い、「最初からレトルトカレーにスパイスかけたものを販売したらどうですか」と提案。両社とも試食したころやはり美味しさに納得し、スパイスメーカーが製造販売することになった。
　商品化は成功。昨年、手始めに全国の某コンビニで８万食を販売したところ、完売の店が相次ぎ、大ヒット。結局、そのコラボ商品は年間10万食を売り上げた。
今年３月からは大手スーパーでも販売が開始されている。
　同社の流通加工場は忙しくなり、その後パート従業員は10人増え、現在30人体制となりさらに増員中である。当然、流通加工が増えれば、出荷も増え、運送の仕事も増え、同社は忙しい状況が続いている。
　野嶋社長は、「指をくわえて仕事を待っていても仕事は増えない。他にも梅のゼリーとロールケーキをコラボさせたお土産の提案や、コストを下げるのに知っている業者さんを紹介したりと、お客さん同士をつなぐことは以前からやっている。実際にメリットが出て、皆がＷｉｎの状況になれば面白い」と話す。（７月１日号）

【写真】コラボ商品が大ヒットし、忙しい状態が続く