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弁当の空容器や尿入りペットボトル多数 ダイセー倉庫運輸と愛ト協が共同で清掃(2024/08/28)


2t車1台分のゴミを回収

 ダイセー倉庫運輸㈱(愛知県小牧市)と愛知県トラック協会は7月8日、尾張一宮PAにて清掃活動を行った。愛ト協青年部会を中心に計83名が参加し、約1時間の清掃活動で2tトラック1台分のゴミが回収された。


 高速道路のSAやPA、インターチェンジ付近ではトラックドライバーによるゴミの不法投棄が問題視されている。防犯カメラの映像にはGマークの事業者がゴミをポイ捨てする様子も多く映っており、各県のトラック協会で注意喚起が行われている。
 今年5月には岐阜県の養老SAで岐阜県トラック協会とNEXCO中日本による共同の清掃活動が行われたが、養老SAでの清掃活動を経て、NEXCO中日本は愛ト協にも共同の清掃活動を打診。 
 愛ト協第一支部の理事で、ダイセー倉庫運輸の会長でもある吉田憲三氏から「やるなら大勢を巻き込んでやったらどうか」という声が上がり、愛ト協の青年部会と第一支部が中心となって、尾張一宮PAの上りと下りの両方で清掃活動が行われる運びとなった。
 当初は30名の参加を予定していたが、協力者が相次ぎ、当日は83名の人員が集まった。(青年部会:28名、第一支部:41名、尾西支部:1名、愛知運輸支局:3名、愛ト協事務員9名、その他1名。なお、この中にはダイセー運輸倉庫の社員9名が含まれる)

 13時にダイセー運輸倉庫で出発式が行われ、その後、現場に移動。14時に清掃活動が開始された。主に清掃活動が行われたのはPAの駐車場と道路の間にある緑地帯。ここは防護ネットが張ってあるものの、車高の高いトラックから投げ入れられたゴミが非常に多い。
 防犯カメラの範囲外かつ、普段清掃を委託されている業者の管轄外でもあり、多くのゴミが捨てられながらも手つかずとなっていた場所だ。
回収されたゴミの中で最も多かったのが弁当の空き容器。ペットボトルも多く捨てられており、ドライバーの尿が入っているものも10本以上見つかった。
 休憩場所やトイレの不足により、ペットボトルに用を足すドライバーが多いという。中にはビニール袋に大便を入れて捨てたものもあった。こういった排泄物や弁当の食べカスが腐敗したことにより、現場では悪臭が漂っていたという。
 記録的な酷暑により清掃時間が当初の2時間から約1時間に時間が短縮されたものの、当初の予定の倍以上の人員が集まったこともあり、1時間で2tトラック1台分のゴミが回収された。
 集まったゴミはNEXCOに回収された。

 ダイセー倉庫運輸衣浦センターの輸送責任者であり、愛ト協青年部名古屋第一支部長の亀山恵一氏は、「こういったゴミのポイ捨てが平然と行われているのはプロドライバーとして恥ずべきこと。しかし、このことを多くの運送会社の経営者は知らない。本来、ゴミの不法投棄は厳罰だが、そういったことで逮捕者が出たという話は実際聞かない。
だから軽く見られてしまいがち。経営者は『自分のところもやっているかもしれない』という危機感を持ち、積極的に注意喚起を行って欲しい。今回の清掃活動を大々的に行ったのにはそんな想いもあった。
 今回のような清掃活動はトラック協会の恒例行事にしていきたいと考えている。それがトラック協会の文化になり、業界の地位向上に繋がり、最終的にその恩恵が各社に降りてくれればと思う」と力強く語っていた。(8月19日号)

【写真】清掃活動の様子