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クローズアップitiran

「大型よりトレーラー」  トレーラーの需要増加(2025/12/03)


人材不足、2024問題背景

ドライバー不足などを背景に大型トラックに代わりトレーラーによる輸送に注目が集まっている。自動車検査登録情報協会によると、今年6月末における貨物用自動車保有台数のうち、被けん引車(トレーラー)は20万3382台。全ト協が公表している「トラック輸送データ集」では、2020年のトレーラー保有台数は18万5669台、2015年では16万3018台。安定して数を増加させている。

 国内トレーラー販売シェアトップの日本トレクスの担当者は「対外的に出せるデータは無いが、トレーラーの販売台数は、爆発的ではないものの徐々に伸びてきている傾向にある。年々右肩上がりだ。展示会などで、これまでトレーラーを使っていない事業者様にサービスを案内する機会も増えた」と話している。
 トレーラーの大きなメリットとして挙げられるのが積載量だ。大型トラックの1・5~2倍の荷物を運ぶことができ、大型車2台分の荷物を1人で運べる。また、『物流の2024年問題』で長距離輸送が難しくなる中、トラクタヘッドを交換して中継輸送を行うことが出来る。荷物の積み替え時間を大幅に短縮できる。
 モーダルシフトにも対応。トレーラーシャーシのみをフェリーに載せ、無人で航送。到着地で別のトラクタヘッドでけん引できる。
 デメリットとしては、大型免許に加えけん引免許が必要、通行許可申請が必要、高速道路料金が割高になることなどが挙げられる。
 ある運送会社ではトレーラーによる輸送について、「取引先の中でも特に大手からトレーラー輸送の需要が増えている実感がある。実際に大手3社は、大型を辞めて全てトレーラーに切り替えようとしている」と話す。

 社長は続けて、「これからの時代は、とにかく輸送効率を考えなければならない。法令順守に前向きなお客さんは、それが分かっている。だから大型1・5台分の荷物を、同じドライバー1人で運べるトレーラーが選ばれる。共同配送で、積み合わせを行うケースも増えてきている。まだまだ中小荷主の本格的な対応は先になるとは思うが、輸送効率を考えると、大型からトレーラーへのシフトをしていかなければならない。それによって、一台あたりの単価も上がる」と強調した。(12月1日号)