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外国人ドライバー元年  中小から大手まで受け入れ入れ進む(2026/01/04)


ヤマト運輸 2027年から年間100人採用へ

 特定技能の対象分野に「自動車運送業」が追加され、昨年4月から外国人ドライバーが採用できるようになり、外国人ドライバーを採用する運送会社が話題となったが、今年はさらに増えることが予想される。

 ⽇本ローカルネットワークシステム協同組合連合会・近畿地域本部は昨年11 ⽉7⽇、「特定技能外国⼈ドライバー受⼊のリアルな声」をテーマにWEBセミナーを開催。登録支援機関・㈱GLORY OF BRIDGEの出村康作社長が受⼊れの基本・費⽤等について説明し、㈱⿃⽻運送(和歌山市)の⿃⽻弘基社長と現職ドライバー2名が現場の声を話した。
出村氏は特定技能(自動車運送業)の要点として次の5点を挙げた。
・就労可能期間は最長5年
・日本語能力試験N4以上(N1~5の5段階で、N1が最も難易度が高い)、かつ特定技能試験の合格が必須
・運転業務が主たる職務であること
・緑ナンバー車のみ運転可能
・受け入れ企業は「働きやすい職場認証」または「Gマーク」の取得が必要

 また、採用コストは初期費用(人材紹介費用とビザ取得までの経費)が50万円ほど。また、登録支援機関への支援費として一人あたり月々3万円の支援費が必要。N4の日本語力は基本的な日常会話や簡単な文章の読み書きが可能であることなどを説明した。
⿃⽻運送は、和歌⼭県で初めて特定技能ドライバー職としてインドネシア⼈の2名を採⽤。1名は大型免許を取得し、配送業務を行っており、もう1名も中型免許で4トン車を運転して仕事に当たっている。
 鳥羽社長は彼らの仕事について「日本の若手と同等レベル。教育すればすぐ一人前になってくれる。それに就労意識も非常に高い」と評価。懸念されがちな荷主とのコミュニケーションについても、現時点でトラブルは起こっていないとし、同社では、さらに4名の外国人の採用を進めているという。
 制度開始から令和10年度末までの5年間における、自動車運送業分野での特定技能外国人の受け入れ上限は2万4500人。日本海事協会によると、トラックドライバーの特定技能合格者は2024年12月末時点では45名だったが、2025年8月20日時点では2096名(合格率72・1%)となっている。

 ヤマト運輸は、ベトナムの企業と連携し、今年大型トラックドライバー育成を目的とした特別クラスを設置した。
 応募者はベトナムで6か月、日本語能力(N4レベル)や日本文化、そしてヤマト監修の安全教育を学ぶ。その後、日本語学校で1年間の追加研修を受け、N3レベルの日本語能力を習得し、日本の大型自動車第一種運転免許への切り替えを目指す。
 実際に外国人ドライバーがヤマト運輸へ入社するのは2027年からで、年間100人のドライバーを採用する予定。
 ヤマト運輸は、「配属後、自社の拠点から拠点へ荷物を運ぶ『拠点間輸送』を担当してもらう。営業所で荷物を積み、大型ターミナルへ運び、さらに都市間を結ぶ幹線輸送を担ってもらう。個宅配を行うセールスドライバーとは異なり、決まったルート・決まった拠点への定期運行となるため、外国人の方でも業務を理解しやすいかと思う」と話している。
 外国人へ日本語教育を行い、進学・就職を支援するヒューマンアカデミー㈱(東京都)の宇賀幸代氏は、「物流業界にも様々な職種がありますが、そこで必要な技術が分かり、どのような世界なのか見える化されていけば、外国人が活躍できる業界になると思います。私たち日本側にも”変化”が求められています。優しい日本語を使った業務指示、外国人にもわかりやすい人材育成の仕組み、多文化共生のマネジメント能力などが問われています」とコメントした。
 外国人ドライバーが中小から大手まで関心を寄せる中、2026年は「外国人ドライバー元年」として運送業界でより身近になりそうだ。(1月5日号)

【写真】WEBセミナーの様子 左上=現職ドライバー2名 左下=出村社長 右=鳥羽社長