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国土交通大臣が「標準運賃」を内定  業界の新時代を拓け!(2020/03/15)

フリージャーナリスト・本紙関東総局長:延寿寺幸次郎

 国土交通省は、2年2ヵ月前の「改正貨物自動車運送事業法」公布時から、同法の最も大きな基軸である『標準的な運賃告示制度』に関し、全日本トラック協会(坂本克己会長)の全面的協力を得て、各運輸局管内における運賃等の緻密な分析、解析を行って来たが、各運輸局管内の「標準運賃」を「内定」した。赤羽一嘉国交大臣は、2月26日、「内定した標準運賃」について、運輸審議会(原田尚志会長)に諮問(しもん)した。諮問を受けた運輸審議会は、今後、国交大臣への答申に向けて複数回の審議を行うことにしている他、4月2日には、東京都千代田区の中央合同庁舎4号館で「一般貨物自動車運送事業に係る運賃の告示」に関しての公聴会を開催する。その上で、「改正貨物自動車運送事業法」に基づく『標準運賃』を正式に決定することになる。 

◆国交省で「内定」した「標準運賃」を公表

 国交省が「内定」し、「運輸審議会」に諮問した「諮問の種類」は、「一般貨物自動車運送業に係る標準的な運賃の告示」で、「諮問内容」は「一般貨物運送事業に係る標準的な運賃について、次の通り定めるというものである。
「諮問内容」の詳細については、(1)の「距離制運賃表」は、「北海道運輸局」「東北運輸局」「関東運輸局」「北陸信越運輸局」「中部運輸局」「近畿運輸局」「中国運輸局」「四国運輸局」「九州運輸局」「沖縄総合事務局」――と「運輸局」ごとに、「車種別」「キロ程」で「標準料金」を明示している。
(2)では、「時間制運賃表」、(3)では「運賃割増率」(特殊車両割増、休日割増、深夜・早朝割増)を、(4)では「待機時間料」を、それぞれ、明示している。
(5)では、「積込み料、取卸料、附帯業務料」、(6)「実費」、(7)「燃料サーチャージ」、(8)「その他」――について触れている。

◆「規制緩和の悪夢から覚醒し、業界の新時代を拓(ひら)け!」

 本誌で、随時、既報の通り、「改正貨物自動車運送事業法」は、4項目の基軸からなり、「荷主対策の深度化」については、昨年7月、「規制の適正化」と「事業者が遵守すべき事項の明確化」――については、昨年11月に、それぞれ、施行されている。
今回、国土交通省で「内定」し「運輸審議会」に諮問された「標準的な運賃告示の導入」(令和5年までの時限措置)が、いつ、「大臣告示」されるのか、運送業界、荷主側双方から注視されていたものである。
 国土交通大臣が、標準的な運賃を定め、告示出来るとした「同制度」は、概して、実運送事業者が、荷主との交渉力が弱いことなどから、「必要なコストに見合った対価を収受しにくい」「結果として、法令遵守しながらの持続的な運営が出来ない」――究極的には「同告示制度の導入」によって、トラック運送事業者の労働条件の改善、事業の健全な運営を確保しようと言うものである。
「改正貨物自動車運送事業法」の基軸4項目のうち、各運輸局管内の既存運賃の解析、分析が完了して「標準運賃」が国交省で「内定」し、今回の、運輸大臣による「運輸審議会」への「諮問」されたことは、業界にとっても画期的(エポックメーキング)である。  
また、「同審議会」の答申により、実際の業界における「標準料金」として適用されるだけに、その意義は、極めて大きいと言えよう。
 それは、まさに、「32年前の規制緩和という悪夢」から、業界が覚醒することにも、成るのである。


 【表】国土交通大臣が運輸審議会に諮問した距離制運賃表 関東運輸局(単位円)